スパイスの役割は香りづけ、辛みづけ、色みづけ

スパイスを使った料理は、まったく使わない料理と比べればその味わいには雲泥の差があるといっても過言ではありません。使用する量はほんのわずかであるにもかかわらず、出来上がった料理の美味しさは驚くほど増していると感じられるはずです。スパイスは、料理の味に深みを与えるとともに、食材の美しい色合いを引き出すことで見た目を良くすることも役割の一つです。スパイスは非常に多くの種類があり、スパイスそのものに食欲を増進させる効果があるものがたくさんありますが、見た目がよくなることで食べやすくなるということもできるでしょう。また、肉などの食材の臭みを消すという大変重要な役割も持っています。良くない臭いがしたのであれば食欲はたちまち失せてしまいます。 日本でも最近は海外で栽培されたスパイスがすっかり定着していますが、スパイスと聞くとやはりインドカレーのように辛みづけに使うイメージがあるのではないでしょうか。「スパイスをふんだんに使った」などと聞けば相当な辛さを連想してしまうはずです。また、カレー独特の美しい黄金色はスパイスの一種、ターメリックによる色みづけがされた結果です。さらに、同じくスパイスの一種であるクミンシードの放つ独特の香りはカレーそのものの香りであり、香りづけというのもスパイスのなせる技ということができるでしょう。目隠しをして油で炒めたクミンシードの香りを嗅げば、目の前にはカレーライスがあると思うのも無理はないのです。
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