スパイスとハーブの違いって何?

ハーブもスパイスも、上手く使いこなせば自然の力を利用して料理をぐっと美味しくすることができます。しかし、その違いはといえば実は明確な定義があるわけではありません。とはいえ、ヨーロッパでは昔から家庭菜園に植えられた草花が料理や伝承医療などに用いられてきたという長い歴史があり、このようなものはハーブと呼ぶのが一般的です。ハーブの語源となったのはラテン語の「ヘルパ」で、「ヘルパ」は薬草を意味する言葉だといわれています。また、英語のハーブは「薬草」と訳され、スパイスは「香辛料」と訳されています。私たちがスパイスと聞くと、どちらかといえばカレーに使われるように料理に香りや刺激を与えるものというイメージがあるのではないでしょうか。ハーブにも独特の香りを持つものがたくさんありますが、どちらかといえば健康に効果のある成分が含まれたものというイメージが強そうです。
また、植物学的にハーブとスパイスを分類するのも簡単なことではありません。一般的にいえば葉や花をハーブ、種子や根をスパイスと区別することもできるのですが、すべてがこの限りではないからです。例えば、一つの植物でも国によって使われ方が違います。パクチーというと日本ではタイ料理に添える葉というイメージがあるので、この場合はハーブと区分することになりますが、タイではパクチーの根を利用する料理もあるのでその場合はスパイスと区分することになってしまうのです。
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