身近なスパイス!ブラックペッパー

ブラックペッパーは、数あるスパイスの中で最も身近にあるものの一つといって良いでしょう。コショウの果実が熟す前に摘み取って乾燥させたブラックペッパーは、料理にピリッとした辛みを与えてくれます。そのため、ほんのり甘いハッシュドポテトや卵料理に使えば小気味よいアクセントを添えて料理を引き締めてくれます。逆に、パンチのある牛肉料理に使えばより一層深い味わいへと誘ってくれます。和食やスイーツにも使用することができるなど、非常に幅広い用途のあるスパイスです。
ブラックペッパーは古代から使われており、インドから中世のヨーロッパへと運ばれたのちには一握り分が牛一頭に相当するほど高い価値があったと伝えられています。含まれるピぺリンと呼ばれる成分に抗菌・防腐効果があるので、冷蔵技術などなかった当時に長い時間を使って運ぶ際にはブラックペッパーが欠かせない存在だったのです。日本に伝来したのは奈良時代のこととされ、今なお私たちの食卓に欠かせない存在であり続けています。それどころか、減塩が叫ばれる昨今においては塩代わりの風味付けという大変重要な役割もはたしてくれます。カリウムやカルシウム、マグネシウムなど、さまざまな栄養が含まれていることも大きな特徴ですし、皮にはダイエット効果が期待できるフィトケミカルも含まれています。フィトケミカルは脂肪の分解をサポートする働きがあるので、まさに現代人にうってつけのスパイスといって良いでしょう。
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