徐々に体の不調を改善する、それが薬膳の効果

薬膳は、中医学、いわゆる東洋医学のひとつの方法です。西洋医学のように、薬や薬品を使うのではなく、日々の食事を通して体のバランスを整えることによって、体の状態を改善するものです。そのため、基本的には即効性があるわけではなく、ジワジワと効果が感じられるのがその特徴になります。
ただし、薬膳によってその効能はさまざまですので、一概に言うことはできません。たとえば、体を温めるために食べた熱の食材は、食べるとすぐに体の温度を上げるものもあります。唐辛子などがその例で、辛いものを食べると、食べている間にも汗が噴き出て顔が赤くなるほど熱くなる、という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。このように、体にすぐに作用する例もあるのです。
一方で、血のめぐりを良くしたり、呼吸の機能を整えるといったものは、すぐに効果が感じられるものではありません。また、一度その薬膳を食べたからと言って、一気に効果が表れるものでもないでしょう。できれば日々の食事の中で、それを意識した食材を摂るようにすることが効果という点では大切になります。生薬を使うことによって、薬膳はより効果的になりますが、日々の食事で普通の人がそこまで薬膳を取り入れるのは難しいでしょう。一般的な食品であっても、五性や五味に基づいた考え方で食材を選ぶだけでも、薬膳にはつながります。自分の健康面や生活面で気になるところを考えて、それに良いとされる食品を積極的に摂ることを続けることで、徐々に効果が感じられてくるのが薬膳の効果なのです。
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