ココナッツミルクやひよこ豆など多彩な素材を使った西インドのマハーラーシュトラ料理

マハーラーシュトラ州は西インドの中央部に位置しています。州の中心となるのはムンバイ(旧名ボンベイ)で、古くからインドの経済と文化を担ってきた土地でもあります。マハーラーシュトラ料理はマラティ料理とも呼ばれていますが、これはこの地域にマラティ人が多いことによります。マハーラーシュトラ州は面積も広いため、ムンバイ料理、コンカン料理、そしてコールハープル料理などといった多彩なバリエーションがあります。ムンバイで有名なのは「ムンバイ・ダック」と呼ばれる料理ですが、ダックといっても素材に使用されているのはエソという名前の魚です。さらにムンバイにはパールシー(ゾロアスター教徒)も多いため、羊の煮込みやピラフなどといったおいしいパールシー料理も盛んに食べられています。
コンカン料理はマルワン料理とも呼ばれており、ベジタリアンメニューが豊富です。ココナッツミルクを使った料理が多いのがコンカン料理の特徴で、野菜の他にマンゴーやカシューナッツ、魚、米などが好んで使われます。コールハープル料理はとうがらしをふんだんに使ったものが多く、ひよこ豆やさとうきびも使われます。これ以外にも大学が集まっている都市プネーには、スパイス入りパンケーキ「ターリピース」や凝乳を使って煮込んだ「ミサル」などといったプネー料理もあります。また、ピーナッツの入ったパンやピーナッツのチャツネなどの名物料理が人気のソーラプール料理もあります。
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