食のタブーが少なく食事を楽しめる南インドのゴア料理

インドの食文化は多様を極めていますが、南インドの中でも、ポルトガルの影響を強く受けたゴア州は、インドの他の地域とはかなり違う食文化を持っています。ゴア州は、インドの西海岸に位置しており、観光業や鉱業が盛んなために、インドの中でも特に裕福な地域でもあります。そんなゴア州は、1510年〜1961年の長きにわたって、ポルトガルに占領されていたために、キリスト教色が街のあちこちに残っています。
特に食文化に関しては、ポルトガルの影響を強く受けており、ゴア料理といえば、インドにしては珍しく、豚肉を食べたり、アルコールを飲んだりすることで有名です。インド国外から来た人にとって、ゴア料理というと、食のタブーを気にすることなく、食事を楽しめるとあって人気があります。
有名なゴア料理といえば、やはりポークヴィンダルーでしょう。ポークヴィンダルーは豚肉をヴィネガーで煮詰めた、ゴア発祥のカレーです。ワインとにんにくを使って豚肉を煮込んだポルトガルの料理が元になっており、ワインの代わりにヤシ酢を使ったことで、ゴア州の中で広まっていきました。
もう一つ有名なゴア料理といえば、ベビンカと呼ばれるデザートです。カスタードプディングとケーキの中間のようなデザートで、生地を薄く型に流し入れて焼けたらその上に生地を流してまた焼いていくことを繰り返して、生地の層を厚くして作ります。ゴア州のキリスト教徒は、このベビンカをクリスマスのお祝いに食べるそうです。
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